序 章

駅前の商店街を通り抜けネオもまばらな住宅街の入り口にポツンと飲食店ビルがある。
ビルの名は壱番街ビル。 地元の酒店問屋の社長が建てた四階建ての飲
食ビル。
その一階の片隅、ビルの奥にあるのが「ラウンジ💐花束」である。
店内の構成は四角の中に円形と三角形を上手くモチーフにしたつくりで、ドアを開けると右手にはカウンター、左側の通路を抜けるとボックス席になっている。

 

カウンターとボックス席の対角線上に仕切りがあり、カウンター席ではボトル棚、ボックス席では大きな生け花が置かれてる壁がある。
カウンター席は円形を基調に、ボックス席は三角形を基調にしてる。
ママと4人のホステス、週1,2日出勤の不定期アルバイト、それと何故かマスターと呼ばれるチーフの
男性一人。

普通のスナックであればママや女の子を目当てに来るお客さんが大半だが、なぜかこの店には、会社のOLさんと来る客や、まれに夫婦で来てダンスを踊る客など様々な人達がやってくる。
多分ママさんの人間性に魅かれてくるのであろう。
セット料金6000円 女性半額 土日祝休みで営業は19時から24時まで。

ママと4人のホステス、週1,2日出勤の不定期アルバイト、それと何故かマスターと呼ばれるチーフの男性一人。

そんな普通のスナックでの物語が開店する。